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「TWENTY TO LOVE」ALBUM CONCEPT

春 旅立ち 愛のカタチ 前作“Singer”では文字通りシンガーに焦点をあて、敢えて「歌詞ありきでの作曲」というアプローチで創作しましたが、今作では一転して…と申しますか、自身が長年おこなってきた手法である「メロディラインありき」のスタイルへ戻しました。 “戻した”と言っても、従来の手法とは異なるアプローチを試みた部分がありまして、そのひとつに「サウンド・イメージ重視」という点が挙げられます。 従来の曲作りの主な流れとしては「メロディを考える→コードを付ける→(ヴォーカル作品の場合)歌詞を付ける→アレンジ作業→各楽器のダビング」という感じで進めることが基本的な制作行程だったのですが、今作においては楽器構成であったり、どういうギターを用いて、どんなプレイスタイルを盛り込みたいのかという部分からそれぞれの楽曲制作をスタートさせました。 それにより、ギターのフレーズから生まれた曲もあれば、コードワークからメロディが導き出された曲もあります。いずれにしましても作詞は最後の行程ですね。 今作ではセルフカヴァーを含めカヴァー曲が3曲ほどありますが、それらもこういったサウンドコンセプトを突き詰めていく中でセレクトされたものです。 一音楽家として、一ギタリストとして何を表現したいかを自身の心へ問いかけ、ひたすら追求し続けた結果生まれた作品、それがアルバム『TWENTY TO LOVE』です。 もちろんここへ収録されているものが“僕の全て”というわけではもちろんありませんが、少なくとも“いま田川伸治が表現したい音楽”がここに在ります。 全15トラックがひとつの物語となっているかのような構成にも着目し、じっくりと聴いていただきたい作品です。 田川伸治

  • LIGHT YEARS AWAY <Instrumental>
    作曲:田川伸治
    「光年先・光年離れた」という意味で、地球を飛び出し、銀河系の如く壮大なスケール感をイメージしたプレリュード。シンセサイザーに感じられる音色も全てギター(様々なエフェクターを駆使した多重録音)によるものです。リードギターはピックを一切使用しないフィンガー・ピッキングとタッピング奏法によって表現。“音速”を上回る“光速”というテーマで臨みました。
  • READY FOR LOVE
    作詞/作曲:田川伸治
    「恋の準備はできている」イエス。(笑)今作も“全国各地で応援してくださる皆さまへ向けたラヴソングを”との思いで作詞に取り組みました。洋楽AORの慣例にならい(?)、敢えてかなりキザで意味深な台詞オンパレードの世界観で勝負。(何の勝負?)N.Y.というよりもL.A. …そう西海岸のサウンド・イメージですね。調性感を持たないイントロは、まさに“LIGHT YEARS AWAY”からの流れとしては打って付けですね。ハーモ二ー・ギターは4声(4和音)を全編に渡りキープ。ギターソロは、テナーサックスのブロウ(マイケル・ブレッカー)をイメージし演奏しました。
  • HOW DEEP IS YOUR LOVE
    作詞/作曲 Barry Alan Gibb, Maurice Ernest Gibb, Robin Hugh Gibb
    広く世に知られるBee Geesの大ヒットソング、邦題「愛はきらめきの中に」世代的に僕はTake Thatがカヴァーしたヴァージョンの方により馴染みがあり、その影響でこちらのテイストが色濃く出ていると思います。基本的にはガットギターがそのメロディを奏でていますが、サビではしっかりと田川コーラスで埋め尽くされており、インストゥルメンタル・ナンバーとの中間的な色合いを持つ作品となっています。僕は昔からこういった“コーラスグループと交わる”かのようなスタイルのギタープレイが大好きで、いわゆる「出る時は出て、引く時は引く、そして交わる時には交わる」この3要素を存分に楽しんでいただけたらと思います。
  • 大切なひと feat.水野マリナ
    作詞:水野マリナ 作曲:田川伸治
    幼い頃に描いていた将来の自分と現在の自分の姿、その足取りが完全に合致する人なんて、おそらく世の中に一人もいないと思うんですね。それはなぜか?アクシデントは勿論のこと、「自分自身のチカラで、この先出会うであろう人までをも選ぶことなんてできないから」努力によって手繰り寄せられるものには無限の可能性がありますが、この先出会う人のことまで都合良く手繰り寄せることはできません。あなたにとって“大切なひと”がいたとします。相手にとって必ずしも自分は“大切な人”ではないかもしれない。でもあなたが居て(存在して)くれることで少なくともこの時代に生まれてきた意味があり、生きる糧にもなる。様々な壁にぶつかっても、あなたを思うその気持ちで乗り越えることだってできる。そんな題材を彼女へリクエストし、彼女なりの解釈で書き綴っていただいたのがこの曲です。実際にはここまで細かく情報をお伝えしたわけではありませんでしたが、素晴らしい歌詞の世界観に深い感銘を受けました。
  • BE A GIVER <Instrumental>
    作曲:田川伸治
    人に求めるのではなく、人に与えられる自分でいよう。僕の座右の銘は物心ついた頃から「創意工夫」で一貫していますが(笑)、この“BE A GIVER”の精神は音楽家となった20代からは特に意識してきたものでした。でも実際には周りの方々や、ファンの皆さまに支えられ続けた半生でもありました。他人を自分が思う人へ変えることなどできませんが、自分なら幾らだって変えることができます。その生き様が人様の目にどう映るのかまでは分かりません。でももし何かしらの影響を与えることが出来たとしたらそれは素晴らしいこと。その思いをこの曲のタイトルに込めました。曲そのものは短いですけれど…
  • LOVE DELIGHT feat.K.MAY & 柚
    作詞:K.MAY&柚 作曲:田川伸治
    ライヴではこれまで2度ほど生披露したこの曲。ついに作品となり皆さまへお届けする日がやってまいりました!大変お待たせいたしました!僕の長年の夢でもありました男女デュエット・ソングの創作。一般的に“デュエット・ソング”または“グループでの歌唱”と聞いて思い浮かべる曲といえば、交互に歌ったり複数人で同じメロディラインを歌うというものが大半を占めるのですが(特に邦楽)、僕の中でそれらは「純然たるデュエット」というよりも「オルタネイト&ユニゾン」にカテゴライズされるべきものと感じておりまして……ですので、この“LOVE DELIGHT”を通じて「純然たるデュエットとはこういうことなのでは?」という思いが強く込められた一曲でもあります。どちらのラインもコードの一番美味しいところをこれでもかとばかり回収しながらハーモ二ーを描く。それをトコトン追究した意欲作です。よって、それを歌い上げるのには相当なスキルが必要となりますが、日本の歌謡界が(複数人で同一のラインを歌うのではなく)こういうものを追究する方向へ少しでも向かってくれたら嬉しいなという切実なる思いもこの曲には込められています。
  • TWENTY TO LOVE <a cappella>
    作詞/作曲:田川伸治
    最大で6声のヴォイシングによって構成された「ひとりコーラスグループ」なア・カペラ曲でもあり、アルバムのタイトル曲でもあります。(ギタリストなのに、今作で唯一ギターが登場しない曲がタイトル曲という…笑)そのメインとなるラインを強調すべくK.MAYに参加していただきました。このワンポイント・リリーフによって一気に音像に奥行きが生まれました。僕自身が発声できる最高音はもっとずっと上にあるのですが、ここでは敢えて可能な限りの最低音域を追究しました。(最高音域の追究は“READY FOR LOVE”のコーラス“High”パートで終えております…)正直、これより下の音は僕の喉からは出せません…(ギターの最低音と同じ音程“E”)
  • KEY OF HEAVEN feat.K.MAY
    作詞:K.MAY 作曲:田川伸治
    先の“TWENTY TO LOVE”は完全にこの曲へ繋がる流れを想定して書きました。ですのでKEYも全く同じというわけなのです。「KEY OF HEAVEN」直訳すると「天国への鍵」ですが、実はこれはある花の別称なのです。黄花九輪桜(キバナノクリンザクラ/英名 カウスリップ)という、文字通り黄色く、4~5月にかけて野に咲く花でありまして、このアルバムのリリース・タイミングそして僕の誕生月であります4月とリンクさせた楽曲として、この時期の季語を数多く織り交ぜた“ポエム・ライク”な楽曲としてK.MAYと共に創作しました。そのK.MAYいわく「この曲から、夜ではなく陽だまりを感じます」とのことで、これもまた僕のイメージを伝えずともサウンドから感じ取ってもらえたことが嬉しかったですね。その歌声もまたイメージ通りで、半分インストゥルメンタルな曲構成でありながらも、K.MAYの素晴らしさが存分に発揮された楽曲に仕上がったと自負しています。特にラストにおける完全インプロヴィセイションな彼のスキャットにはディレクションしながら鳥肌が立ちました。歌うたびに全く違うものが飛び出すので、どれを採用したら良いものか悩んだほどでした。
  • MELLOW WIND <Instrumental>
    作曲:田川伸治
    “The Smooth Jazz”そんなオリジナル楽曲を発信したくて長年~今日までウズウズしておりました。(笑)不定期で開催している“ギターセミナー”ではそういった一面をほぼ毎回垣間見せているつもりなのですが、オリジナル作品として世に出すのはこれがほぼ初めてと言っても良いかもしれません。「スムース・ジャズの定義」自体が自分でも説明できないくらい曖昧なものではあるのですが、僕のイメージとしてはいわゆる“スタンダードなジャズ”ではなく、例えばブティックやサロンなどで流れる音楽と言ったら良いのでしょうか?まぁ曖昧なことには変わりありませんね。(苦笑)弾き倒しそうな匂いだけ醸し出して、決してそうはしない。でも結局最後には我慢できず弾き倒してしまいながらフェイドアウト(笑)という構成となっています。個人的には好みの音楽ということもあり、かなりお気に入りの一曲です。
  • SHAKIN' THE GROUND
    作詞/作曲:田川伸治
    2003年にDEENの作品としてリリースした楽曲を今作にてスパニッシュ&ダンサブルなジャズナンバーへ変身させてみました。ジャジーな雰囲気は醸し出しながらもポップスとしての要素を損なわないバランス感覚には気を遣いましたね。「KEY OF HEAVEN」から始まるジャズ・コーナーをこの曲で締め括るという流れを意識しました。このジャズ・コーナー。ライヴでは頻繁に行っていますが、作品の中でここまで深くお聴かせしたのは初めてですね。今回の田川伸治のジャズ・コーナー、お楽しみいただけましたでしょうか?
  • HE'S GONE <Instrumental>
    作曲:田川伸治
    “彼はもういない”…まぁ“行ってしまった”とも解釈できるこのタイトル……もちろん敢えて“誰が”とは申しませんが……秋らしくもありますが、春の嵐をイメージした小曲です。“BE A GIVER”と登場楽器や作風は似ておりますが、こちらの方がだいぶん切ない感じですね。だって…いなくなったんだもの。
  • WITH PRAYER feat.金岡優人
    作詞:金岡優人 作曲:田川伸治
    おそらく彼のこれまでの音楽観には存在しなかったであろう楽曲を今回敢えてぶつけてみたところ、彼から寄せられた歌詞の世界観に魅せられました。もうひとつ魅せられたのがその歌声。今作随一とも言える音圧の中にあっても全く埋もれない。非常に抜けの良い彼の声質が活かされたのではないかと感じています。難しいリズムや頻繁に登場する半音階にもキッチリとアジャストしてくるあたり「さすが!」と思わず膝を叩いている自分がいました。日々飛び込んでくる世界中のニュース。一部の平和的解決を望まないその者たちにより、大切な家族や仲間までをも奪われ、それまでの生活が激変してしまった方々。そのやり場のない心の叫びをこの楽曲を通じて表現したかったのです。
  • KILLER INSTINCT <Instrumental>
    作曲:田川伸治
    先述した「ギターのフレーズから生まれた曲」今作でそれを象徴するのがこのインストゥルメンタル・ナンバーです。イントロ、インター、アウトロで聴かれるフレーズはトーナリティとしてはG(ミクソリディアン)なのですが、あまりそういった理論的なことは考えずフリースタイルで弾きながら整理していったというのが正直なところです。それがアウトロで「極限まで行ききる」感じでしょうか。“KILLER INSTINCT”を直訳すると「殺人本能」となってしまうのですが、スポーツなどにおける“闘争心”という意味合いで使われるスラングですね。対義語を挙げると分かりやすいのですが「怯む・怖気付く」です。特に、僕の好きなF1で近年この言葉をよく耳にするようになりました。「このチャンスを逃すな!一発でキメろ!」そんなゴルゴ13的な感じですね。コード進行はブルース進行のⅣ&Ⅴを半音上げた形です。“KILLER”には「ムズい、ヤバい」という意味もあり、そこにもなぞらえてみました。
  • 走れ*夢の超特急☆彡 feat.水野マリナ
    作詞:田川伸治 & がっちゃん 作曲:田川伸治
    「最後は誰もがハッピーになれる曲」という事を考えた際に真っ先に浮かんだのがこの曲。(前の曲が前の曲だけに…)もともとはYouTubeの「ザ☆がっちゃんねる」へ提供した曲なのですが、実は全トラックが完成したのはこちらのヴァージョンの方がかなり先だったのです!マリナさん、そしてHIDEさん、大変お待たせいたしました!オリジナル・ヴァージョンの「がっちゃん本人が歌い、コーラスも演って、歌詞も考えた上、さらにドラムまで叩き」というのもスーパーミラクル(まさか正直ここまで演ってのけるとは思っておりませんでした!)なのですが、いわゆる一流のプロがそれを演ずると一体どういう仕上がりになるのか個人的に大変興味がありまして(笑)…今作にてこの曲を、いわば「ボーナス・トラック」的な意味合いで収録することにいたしました!オリジナルと比べるとキーが高く設定されているのはもちろんのこと、元々がかなりアップテンポな曲なのにも拘らず、テンポもさらに速く設定されております。ということで、ギターも当然それぞれに弾き分けました。(2曲分弾いたとも言う…苦笑)
  • LIGHT YEARS AWAY -epilogue-
    作曲:田川伸治
    いわゆる“LIGHT YEARS AWAY”のリード・ギターのマイナス・ワン・トラックなのですが『シンセサイザーに感じられる音色も全てギター』というのをより確認していただき易くしたと同時に(余計にシンセに聴こえてしまったりして?!)、プレリュードに対してエピローグというのが映画的で良いかなと思い、急遽このトラックを追加することをトラック・ダウンの最中に思いつきました。何気に全編に渡りシンコペーションだらけなのですが、この状態だとそのことが非常に確認し易いのではないでしょうか?…ということは、この音源は自動的に“LIGHT YEARS AWAY”を練習する際のカラオケとしても使えるという親切設計となっております。(笑)
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